藤原かずはのDTM日記

DTMを中心にギターやバンドの事などを書いています。BFD3のプリセットも公開中。

AKG C12VRとAudio-Technica AT5040とAT4050の比較レビュー

またマイクを買いました。

 

AKG C12VR。

 

高級すぎて憧れてすらいなかったハイエンドマイクです。

正直ポチった時も代金を振り込んだ時も届いて開封した時も、現実感がなさすぎて全くの平常心でした。

人って、夢にも思ってなかったことが叶うと逆にテンション上がらないのね。

 

で、早速歌を録ってみたんですが、せっかくなので今までのメイン機であるAudio-Technica AT5040と比較してみました。

 

追記:AT4050も追加しました。

 

市場価格で約4倍の差があるマイクの比較です。

 

どちらもマイクプリはAMS NEVE 1073SPXで、ノーEQです。ローカットすら入れてません。音の破綻を避けるためピッチも無修正です。
コンプはRME Fireface UFX+に内蔵のもので掛け録りしました。

 

スマホの方はListen in Browserをタップすると聴けます。

 
ふむ…どっちも良いな。
どちらも過度なキャラ付けをしてない素直な特性なので、トランジスタ真空管みたいな趣きすらありますね。
 
AT5040は輪郭がハッキリしていてパンチのある抜け方をしてるんですが、C12VRは真空管ならではのサチュレーションがあるのでオケへの馴染みが良い印象です。
 
追記:AT4050も奮闘してますね。ちょっと重心が高めですが。良く言えば一番ローがスッキリしてるので、声がこもりがちなボーカルとは相性良いかも。コスパを求めるならこの3つの中で最強です。
 
ギターを弾かれる方ならジャズコとツインリバーブの違いといえばわかりやすいでしょうか。どちらが優れてるとかじゃないんですよね。それぞれに良さがあるのです。
 
ネットショップのレビューを見ると、やれ30万のマイクなんておもちゃだとか、逆にC12VRよりAT5040が優れてるとか、とかく優劣をつけたがる人がいるんですが、私はどちらも良い音だなと思いました。
マイクとハサミは使いようです。
 
ただまあ…外に持ち出すのはAT5040が多いだろうなあ…
C12VRは専用電源や昇圧機も持ってかなきゃいけないのでかさばるんですよね。
 
マイクの購入を検討している方の参考になれば幸いです。
 
 

【Auto-Tune、Melodyne】定番ボーカル修正ソフト聴き比べレビュー

■はじめに

 

BFでMelodyneのAssistantを買いまして、

今まで使っていたAuto-Tuneとは目的は同じでも、また随分趣が違うなと感じたので比較してみました。

 

それぞれのメリデメを挙げて「だからこっちの方がいい」という記事は見たことあるんですが、実際に音源を上げて聴き比べっていうのは私は見たことがないので面白いんじゃないかなと。

 

■試聴

で、下記に音源を3つ用意しました。

歌はあまりしっかり歌っても修正ソフトの性能がわからないので、15分くらいでサクッと録り、それを各ソフト一時間という時間制限を設けて修正してみました。

 

スマホの方はlisten in browserをタップすると聴けます。

 

 
・Non Correction
まんま無修正です。音質はね、やっぱり無修正が一番ですよ。うん。
 
・Auto-Tune
カチッと修正される。このカッチリ感はプロの音源で聞き覚えがありますね。おそらく未だに業界標準だと思います。打ち込みの多い現代ポップスにはこれくらいカチッとしてたほうが合わせやすそう。
ただ下手なイジりかたをすると簡単にケロってしまうので、ある程度習熟が必要です。
音は微妙に痩せますが、気にするほどではないかな。
 
ボーカルってのは必ずしも定規で線を引いたように音程を真っ直ぐに歌ってるわけではなく、結構ゆらぎがあって、それがあると歌が柔らかい印象になります。
Melodyneはそのゆらぎを残したまま修正できるのが良いなと思いました。自然なニュアンスを残しやすい。Auto-Tuneでもゆらぎは調整出来ますが、若干機械的なニュアンスが残るんですよね。
買ってから一週間弱でこれくらい使えるようになったので、操作はAuto-Tuneよりずっと簡単だと思います。
ただ音は少しコモりますね。
 
■最後に
というわけで二大ボーカル修正ソフトを比較してみましたが、いかがでしたでしょうか?
個人的にはコモるのは困るなあというのと、カチッとした修正を好むボーカルが多い印象なのでAuto-Tuneを選びますが、私これ16年位使ってますからね。ちょっとMelodyneには不利な比較になったかもしれません。
 
今現在(2023/11/23)どちらもBFセールやってるので、どちらを買うか迷ってる方の参考になれば幸いです。

AMS NEVE 8801 購入レビュー【8801、1073】

AMS NEVE のチャンネルストリップ 8801を買いました。

 

 

AMS NEVE製品は一年半前くらいに買った1073SPXに続いて2台目です。

なんで1073持ってるのにまた同じ系統のを買ってんのかというと、NEVEサウンドをリハスタやライブハウスに持って行きたかったからです。

 

いや、だったら1073持ってきゃ良いじゃんって話なんですけど、コンプが欲しかった…ついでにGateまでついてたらハウリング防止になる!

 

で、電圧について問い合わせてみたら90V~240Vに対応してますーとのことで、一分と経たずにポチりました。

 

って事で、所有マイクプリの比較音源です。

スマホの方はListen in Browserをタップすると聴けます。

 

 
ISA ONEとRMEについては以前下記に書いたので割愛します。

 

kazuha-fujiwara.hatenablog.com

 

で、1073と8801の違いなんですが、

正直ボーカルには1073の方が力強さを感じます。

同じNEVE同士なら8801はハイファイでアッサリしてるかなと。

一年半前に録った歌との比較なので、そもそも発声が違う部分もあるんですが、

1073のほうが押し出しが強いように感じます。

 

しかし、じゃあ8801が劣っているかと言えば決してそういうことではなく、

ギターなんかには8801がちょうど良いなと感じました。

倍音バリバリで前に出てくる1073に対して、クリアで一歩引いてくれる8801というか。

それでも他のプリよりは出てくるのでリハスタやライブハウスでは十分すぎるんですけどね。

 

リハやライブにチャンストを持っていくボーカルって、なんとなくイヤラシイなと思いつつ、お披露目する日を楽しみにしております。

【SM57、SM58、e609、e906】ギターアンプ用マイクの比較レビュー

■はじめに

ギターアンプ用のマイクをMNGしたのでレビューします。

SENNHEISERのe906とe609です。

 

今まではSHUREのSM57をポップス用、SM58をメタル用に使っていたのですが、もっとミドルがゴリっと出るマイクが欲しいなと思ってe906をポチりました。

e609を買ったのはある意味ついでというか…ヨドバシのポイントが結構溜まってたから使っちゃえと。


■比較

で、早速57、58、609、906でギターを録りました。
アンプはHughes & Kettner TriAmp mk3。EQは100Hzのローカットのみです。

 

まずはSHURE SM57から。コレを基準にお聴き比べください。

スマホの方はListen in Browserをタップすると聴けます。

 

SHURE SM57

SHURE SM58

SENNHEISER e609

SENNHEISER e906

 

どうでしょう?こうして聴くと57ってドンシャリでバシャバシャしてるなという印象です。
実際私はいつも5kHz辺りを少し削ります。

58はメタル用のキャビIRなんかでよく見かけるので、その界隈では定番なんだろうなと思って使ってましたが、実際ミドルがブリャっと出てていいですね。抜けは一番良いのかも?

609は57とは帯域が違うドンシャリですね。57よりややロー寄りだけど、ジャリジャリしたハイもあります。

906は一番ミドルがゴリっと出てますね。これです欲しかった音は。他に比べてハイが弱いので、高域の可変スイッチで持ち上げてみました。

 

SENNHEISER e906 Bright

 

あーコレだ。断然良い。

個人的にはモダンなハイゲインアンプにはなめらかな906、Marshallなどのハードロックな歪みならちょっと荒っぽい58が良いかなと思いました。


■最後に
e906は期待通りで大満足です。高域の可変スイッチも不必要なまでには変化せず、ちょうど使いやすい範囲でした。

 

今回はハイゲインでしたが、クランチやクリーンも録音して適材適所マイクを使い分けようと思います。

【フェンダー、ダンカン、ベアナックル】63年仕様ストラトPUの比較レビュー

はじめに

ストラトの歴史において重要な年というのは幾つもありますが、

1963年は間違いなくその中の一つだと思います。

 

今回はその1963年のサウンドを意識したピックアップの比較レビューです。

 

短評

Fender Custom Shop | Hand-Wound ’60/’63 Strat Pickup

2017年製CSストラトにデフォルトで載ってたPU。

プリプリとハジけるような軽快な音色で、バランスが良く弾きやすい。

爽やか。

 

■Seymour Duncan Custom Shop | Joe Bonamassa's '63 Cradle Rock Strat Set

ジョー・ボナマッサ氏所有の63年ストラトの音を再現したというPU。

ローミッドが豊かなドンシャリで、アタックがダントツで強い。

適度にイナタい。

 

■Bare Knuckle Pickups | PAT PEND '63 VENEER BOARD

イナタさというか土臭さの様な感触が欲しいなと思って購入。

ガキンとした無骨な音色で、食いつくような弾き心地。

この中では一番味付けが濃い。

 

 

比較音源

各音色はフェンダー→ダンカン→ベアナックルの順に並んでいます。

スマホの方はListen in Browserをタップすると聴けます。

 

クリーン(Hughes & Kettner TriAmp mk3)

 

クランチ(Marshall 1959HW)

 

リード(BOSS SD-1w + Marshall 1959HW)

※リードは苦手なので演奏の再現度が低いです💧

 

いかがでしょうか。

同じ63年を模した仕様でも随分と解釈の違いがありますね。

 

歪が強くなるほどに聴感上の差異は少なくなっていきますが、弾いている手応えはやはりそれぞれ違います。

 

短評にも書きましたが、フェンダーは弾きやすいです。次にダンカン、ベアナックルの順です。個人的には、ですが。

 

さいごに

今回デモをアップしたPUは限定生産品であったり代理店経由だと高価だったりと、入手し易いとは言い難いのですが、同じ63年仕様のPUでもこんなに違うのかという、各メーカーの方向性の違いはお分かりいただけたかと思います。

 

PU選びの一助となれば幸いです。

ご訪問ありがとうございました。

ギタリストのためのShimmerリバーブプラグインの比較レビュー

Shimmerリバーブ気持ちいいですよねえ。

Strymon Big Skyを入手して初めてツマミをShimmerに合わせたときの感動は忘れられません。

 

ただ最初はギターをペダルに繋いで弾いて悦に入ってるだけで満足なんですが、そのうち考えるんですよね。

 

「これ、DAWのミックスで使えないだろうか?」って。

 

で、調べてみたところ、私の無精のせいもあって知らなかったんですが、出てるんです。プラグイン

 

なので今回は代表的と思われる以下3つのプラグインを比較します。

 

■Strymon Big Sky Plugin

■Eventide ShimmerVerb

■BABY AUDIO crystalline

 

多少なりともミックスを嗜む身としてはセッティングをいじって近い音色にして…というのもやぶさかではないんですが、今回は「Sendに挿してパラメータはMixを全開にする以外イジらない」という少々乱暴な方法で比較を行います。

 

ギタリストはちまちまセッティングをいじる時間があるなら、フレーズを考える時間に充てたいですからね。「とりあえず挿したらいい音が出るのはどれだ?」っていうのがコンセプトです。

 

というわけで、まずはエフェクトなしのアコギです。

 

スマホの方はListen in Browserをタップすると聴けます

 

 

で、以下各社Shimmerリバーブです。

 

■Strymon Big Sky Plugin

 

■Eventide ShimmerVerb

 

■BABY AUDIO Crystalline

 

ふむ…同じShimmerリバーブと言えど、やはり各社違いがありますね。

 

パッと聴きBig Skyとcrystallineは近い感じの効き方をしていますが、Big Skyの方が味付けが濃い目ですね。ともすればややシンセ的?というかcrystallineが純粋なリバーブなのか。

 

曲との相性もありますが、ShimmerVerbは効き具合が地味で音色も暗めですね。もちろんツマミをイジれば上記2つの様に華やかに効かせる事も可能ですが、今回のコンセプトからするとちょっとインパクトが弱いかな、と。

 

というわけで私はギター用にBig Sky Pluginと、ミックス全般用にcrystallineを購入しました。

Big SkyはドイツのThomannというショップで約3万円、crystallineはPlugin Boutiqueの半額セールで約7千円でした。

 

【デモあり】KEY'S STONEブラスポストペグとGOTOH C.A.R.Dのレビュー

■はじまり


ギブソン57レスポール用にブラスポストペグを買いました。

 

 

ブラスポストペグは以前ストラト用に買ったことがあって、そのときは「えらくキャリキャリしてるな」と感じて、以来ダメなパーツと思い込んで避けていたのですが、

手持ちのレスポールを弾いていて「もうちょっとキャリっとさせたいな」と思った事から再び買ってみました。


ただし以前はギアやワッシャーまでもブラスのDLX、今回はあえてポストだけがブラスのSTDです。


■音について


いい感じにキャリ成分が加わって、予想通りです。
あとロックペグからの変更だったので、ポストへの巻数の分テンションが強くなったからかローも出ました。

 

スマホの方はListen in Browserをタップすると聴けます。

 

マグナムロック(SD510 HAPM)の音

※プレーヤーが表示されない時はページを更新してみてください。

 

ブラスポストペグ(GSS-STD)の音

 

だいぶ変わるな、と。

 

マグナムロックがカマボコ、ブラスペグがドンシャリなのがおわかりいただけると思います。
中域を出したい方は、ビンテージ仕様にこだわらずにマグナムロックを載せるのもアリなんじゃないでしょうか。

 

純正のペグのデモも上げられれば良かったんですけどね。今度弦を張り替えるときに録ってみます。


■C.A.R.Dについて


で、マグナムロックからブラスポストに替える際にコイツが気になりました。

 

ペグの裏側の窪みにはめて、ポストの位置を補正しようとか、弦振動をよりロスなくヘッドに伝えようっていう製品です。マグナムロックに付属してました。

 

同じGOTOH製ということで、ブラスポストにもはまるんじゃないかな?と思ったら見事スッポリはまったので、そのまま取り付けてみました。

 

 

若干音が硬いかなと。ドンシャリからゴンキャリになったというか。

これはどちらが良いとか悪いとかじゃないですね。

 

硬い音が好きな人もいれば、柔らかい音が好きな人もいる。
音を硬くしたい人は付ければ良いのです。私は外しました。

 

ロックペグからブラスペグへの変更は結構変化が大きかったですが、CARDの有無は弦のメーカーを変えるのと同じくらいかな…と感じたのが正直なところです

 

まぁ…それを大問題ととるのが我々ギターオタクなんですけどね。